ERP+RPAでさらに出来る働き方改革、RPAの本領発揮はスピードと正確性

業界トップランナーである鍋野敬一郎氏のコラム「ERP再生計画」第17回「ERP+RPAでさらに出来る働き方改革、RPAの本領発揮はスピードと正確性」を公開しました。

□はじめに

 多くの企業がRPA導入に取り組んでいますが、その最大の魅力は“即効性”、つまり「短期導入で分かりやすい効果」にあります。RPAの導入は、経験豊富なコンサルタントやベンダなら1ヶ月程であっという間に1つの業務を自動処理するロボットを構築してくれます。その効果は、“削減できた作業時間”や“作業処理スピード”で分かりやすく数値化することが出来ます。「RPA導入による削減時間300時間」とか、「従来のやり方だと5営業部掛かった作業が、RPAを併用すると2営業日に短縮した」などと言った効果が期待できます。多くの企業でルーチンワークを対象としたRPA導入を行っていますが、手当たり次第という感じもあり、いずれこれが一巡するとその効果も落ち着くと思います。大抵の企業はこれでも十分満足すると思いますが、実はここからの取り組み方次第でさらに高い効果を期待することが出来ます。

■AI-OCRが入力項目をデータ化して事務作業を省力化

 日常業務で最も多いルーチンワークは、PCを使った入力作業です。例えば、経理財務部門ならば、会社が購入した原材料や資材などの請求書が仕入先から届きます。部門ごとに請求書と支払依頼書が経理担当者に届きますから、経理担当者はこの内容を確認して支払伝票を入力する必要があります。大半の支払依頼は『紙』で届きます。一連の業務がシステム化されている大企業でも、ワークフローシステムの申請に請求書や納品書など『紙』の文書がデジタル化されてPDFファイルで添付されています。このPFファイルを開いて、内容を確認して、ERPの買掛金管理や固定資産管理などにデータを手入力することになります。つまり企業の大小に関係なく月末や決算期には、こうした作業が集中することになります。そこで、最近注目されているのが、AI-OCR(AI技術を活用した光学文字認識)とRPAの連携による入力作業の省力化です。これまでのやり方だと、複数仕入先から届いた請求書と、事業部門が作成した支払予定データを印刷して、これを並べて人が目で見てチェックしていました。目視によるチェック作業ですが、この作業は煩雑で『紙』の資料を揃えるだけで手間と時間が掛かります。確認して問題なければ承認済みとしてERPシステムへ入力します。誤りがあればこれを修正して再度承認をとってから、ERPシステムへ入力といった作業を繰り返し行っていました。この作業を、最新AI-OCRとRPAで置き換えると、大幅に作業を省力化できます。複数の仕入先から届いた請求書をスキャンして、これをAI-OCRでするだけで、請求書の内容を自動的に読み取りこれをExcelファイルに書き出します。このExcelファイルと、事業部が作成した支払い予定データを確認する作業のみ人が行います。人がチェック済みの支払予定データは、RPAでそのままERPシステムで支払伝票作成まで自動化出来ます。

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