ERPデータフォーマットの決定基準の昔と今後 ~DXを意識したERPデータフォーマットに~

こんにちは。吉政創成の吉政でございます。あくまで私見として表記のコラムを紹介します。

どんなERPを導入する場合でも、データフォーマットの定義を行います。このデータフォーマットは全社共通のフォーマットになることも多く、データフォーマットを決めるのに結構時間がかかったお客様もいると思います。このデータフォーマットは基本的に一度決めてしまえば、そうそう変更するものではないのですが、DXやデジタル化の話が出る前と後では、データフォーマットの決定の基準が違ってくるはずなのです。

データフォーマット決定基準の昔と今後

最初からBI導入を前提にデータフォーマットを設計された企業はそうでもないかもしれませんが、10年20年前にERPを導入した企業では会社のビジネスプロセスの効率化や経営状況・業務状況を可視化することを目的に設計されたはずです。

最近はどうでしょうか?多くの企業では企業内でデジタル化やDXを進めていると思います。そこで使用するデータフォーマットはどのようなイメージになると思いますでしょうか?おそらくはDXで実現した新しい業務プロセスと経営状況を可視化するためのERPに採用されるデータフォーマットではあると思いますが、それに加えて、データ分析に必要なフォーマットも意識したほうが良いように思えます。なんとなくですが、データ分析とERPを別に考えている企業が多いような気がしています。皆さんの会社はいかがでしょうか?でも、本来別に考える必要はないですよね。ERPのデータフォーマットもデータ分析ありきで考えるべきです。その理由はERPでリアルタイムに経営状況や業務状況の可視化を行うと同時に、リアルタイムに分析を行い、経営判断や業務判断を迅速かつ明確に行うことが有効だからです。

そもそも今後、どの企業でも業務はデジタル化されていくと思いますが、デジタル化して、データの二重入力をなくしたり、処理を早くするだけではなく、データ分析まで行って、デジタルデータを有効活用しないともったいないです。事業によってはデータ分析にとどまらず、データサイエンスを行う必要もありますよね。

そう考えると、ERPのデータフォーマットでも、データ分析やデータサイエンス用のフォーマットが設定されるべきと考えます。

データ分析・データサイエンス用のデータフォーマットはできるだけ早く決めたほうが良い

入力されていないデータは分析できないため、できるだけ早く決めたほうが良いと思うのですが、その前にデータ分析の目的と目標と手段・手法が決まらないと、データフォーマットは決まらないはずです。そして、データ分析の目的と目標を決めるためには、その前段のDX等の戦略や業務改善の企画の内容をまず決めないといけません。そこが決まらないのに、データフォーマットだけ決めても、全く役に立たないデータフォーマットになる可能性がかなり高いです。

そうはいっても、DX等の戦略や業務改善はなかなか決まらないですし、進まないことも多いですよね。

AIの本格普及でDXをスモールスタートしやすくなった

AIが本格的に普及を始める前のDXはデジタル化でイノベーションをというニュアンスでした。これからの時代は、デジタルを活用したイノベーションというよりもAIを活用したイノベーションのほうが、イノベーションが成功する可能性は高くなってきたと思います。(いつの間にかDXの定義もデジタル化やAIを活用したイノベーションという定義に代わってきてます)

AIを活用したイノベーションは人間の作業の置き換えのパターンとAIによる業務改善や修正などのAIが知能として機能して何らかの提案やセカンドオピニオンを出してくれるパターンもあると思います。前者はコスト削減を行いやすく、後者は業績改善を行いやすい仕組みです。前者は部門単位で始めやすく、効果も出しやすいです。

従前のデジタル化によるイノベーションは、例えばAmazonやワークマンの様な巨大な仮想倉庫で欠品リスクや在庫コストを抑えたりと、大きな投資が伴う大改革だったりします。それはそれで素晴らしいことですが、なかなかまねができるものではないですよね。ただ、AIやRPAを活用して既存の業務に置き換えていく方法であれば、比較的容易ではないでしょうか?

国内でもAIやRPAを活用した業務改善の事例も出てきています。先日、AIを活用したハイパーオートメーションで、業績拡大とコスト削減を両立させ東証スタンダード市場にかつてない37.8%という高い経常利益率で上場した企業があります。この企業は社員をコアコンピテンスな業務に集中させ、そのほかの業務はAIを活用しできる限り人件費を圧縮し、この高い経常利益率を実現しています。AIで業績を拡大し上場できた国内最初の会社になりました。AIの導入にはノウハウが必要ですが、イノベーションとしては進めやすい方向性だと考えています。

このようなAIによるイノベーションは部門単位でスモールスタートが可能です。今後、DXを進められる方はAIを意識してみてもよいのではないでしょうか。

DX・データ分析を意識したERPデータフォーマットに

DX実現のタイミングでERPのリプレイスを検討される企業も多いと考えます。その理由はDXによって経営や業務が変わることが多いためです。その際に商社や卸業の皆様は、是非、このコラムを掲載いただいている日商エレクトロニクスにご相談ください。商社・卸売業のERPに強いのは長年の経験と実績からも言うまでもないことなのですが、DXやAI、RPAにも強いインテグレーターさんになります。

興味がある方は、以下のページをご覧いただき、是非、日商エレクトロニクスにご相談ください。
https://erp-jirei.jp/grandit

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