今月の用語解説「カーボンニュートラル」

地球温暖化が大きな国際問題として存在していることは、今や世界中の人々が知っていることです。そしてその原因として、人間がこれまでに行ってきた開発における森林伐採や温室効果ガスの大量排出が存在しています。

ここ数年、世界はもちろん日本でも異常気象が多くなってきているような気がします。数字で確認すると、記録された災害の数は2000年〜2009年の10年間が現在のところ一番多いですが直近でも高い水準を記録しています。

(参考)世界の気象災害、50年間で5倍に 経済損失は3.6兆ドル=世界気象機関  BBC NEWS

海外だと、ハリケーンや大雨による水害などは日本のニュースとしても報道されていましたし、日本の場合は台風や大雨、記録的な猛暑などを経験しています。

今回はこういった地球的問題に対処するためのカーボンニュートラルについて解説していきます。

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味しています。

日本政府も、2020年の10月に当時の菅首相のもとで2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするというカーボンニュートラルを目指すことを宣言しています。

2015年のパリ協定にて世界共通の長期目標として世界の平均気温の上昇をなるべく1.5℃に抑える努力をするという部分と、21世紀後半に温室効果ガスの人為的発生の排出量と吸収・除去量の均衡を保つことが決まっており、そのための取り組みとして途上国を含めた120以上の国と地域で2050年のカーボンニュートラル目標を掲げているという状態です。

このカーボンニュートラル目標の達成のために重要なポイントは2つあります。

1つ目は、温室効果ガスの排出量を削減するということです。そして2つ目は、温室効果ガスが排出された際に吸収できる保全機能を強化することです。

ここは勘違いしやすいポイントですが、カーボンニュートラルは「温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」というものです。「全体として」とは、人が排出した温室効果ガスの排出量から植林や森林管理などによる吸収量を差し引いた結果を実質的にゼロにするというものですので、温室効果ガスを排出したらそれをそのまま吸収してくれるような状態になっていればいいわけです。

ちなみに温室効果ガスとは、二酸化炭素だけではなくメタンやフロンガス、一酸化二窒素が対象となっています。

カーボンニュートラルの背景としては、気候変動に伴う自然災害の増加が世界的に増えており、私達の生活や命、経済にも大きな影響を及ぼしてきていることがあります。温室効果ガスについては私達の衣食住や移動などに起因する排出が全体の約6割といわれているため、企業や自治体の努力だけでなく私達個人も配慮しなければいけません。

2050年までのロードマップとしては環境省が2020年からの取り組みを示していますので興味のある方はご覧ください。

(参考)カーボンニュートラル実現に向けて「脱炭素ドミノ」で重点対策を全国に伝搬します  環境省

日商エレクトロニクスはIT技術で企業の課題を解消していく「専門家」です。特に商社やIT系の企業の業務や基幹システムに関しての課題や興味がある方は、こちらのページをご覧ください。

日商エレクトロニクスからのお知らせ

■「GRANDIT」ソリューション(商社向け)
https://erp-jirei.jp/grandit

■オンラインセミナーのご案内
GRANDITのオンラインセミナーをほぼ毎月開催しています。興味がある方は以下をご覧ください。
https://erp-jirei.jp/archives/category/seminar

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!