こんにちは、穂苅智哉と申します。
レガシーシステムとは、過去の技術や仕組みで構築されているシステムのことです。現在の技術や要件には対応しきれない事が多く、これが企業の生産性向上の妨げにもなっています。
商社はレガシーシステムに縛られている
特に商社は、古くからのビジネスモデルを支えるために構築されたレガシーシステムに依存しています。
ある調査では、「レガシーシステムからの脱却ができているか?」という質問に対して「脱却できていない」が31.6%、「わからない」が44.5%という結果でした。さらにこの調査を業種別に見ると、「脱却できていない」と回答した割合が僅差で2位に位置しているのが商社です。
レガシーシステムは、導入当初の目的には適していたものの、技術進歩やビジネスニーズの変化には対応しきれないことが多く、特に、以下の要因が商社のレガシーシステム依存を深刻化させています。
1.属人的なシステム運用
長期的に運用されてきたこともあり、システムが特定の個人やグループに依存してしまい、人材がいなくなるとシステムの運用が困難になる。
2.デジタル人材の不足
デジタル技術に精通した人材が不足しており、新しいシステムへの移行が進みづらくなる。
3.費用対効果の不透明さ
新システム導入にかかるコストとその効果が明確でないため、経営判断としての投資の決定が難しい。
レガシーシステムを脱却するためのERP
ERP(Enterprise Resource Planning)システムの導入は、商社がレガシーシステムから脱却し、業務効率化を図るための効果的な解決策といえます。ERPは、企業のさまざまな業務プロセスを統合管理し、リアルタイムなデータ共有を可能にすることから、現状の業務に沿ったシステム構築ができるようになります。
特にこの3つの点で、最新のERPシステムを利用することは商社にとって有益です。
1.業務の標準化と統合
ERPは、様々な部門や拠点の業務を標準化し、統合的に管理できるため、データの一貫性が保たれ、業務プロセスの効率化が実現されます。
2.リアルタイムデータの可視化
ERPはリアルタイムでデータを収集・分析する機能を持ち、あらゆるデータを見える化した状態で経営判断の迅速化を支援します。これにより、ビジネス環境の変化に柔軟に対応できます。
3.デジタル人材の育成
ERPの導入を通じて、デジタル技術に精通した人材の育成が促進されます。これにより、企業全体のデジタルリテラシーが向上し、将来的なデジタルシフトが円滑に進むようになります。
最後に
今回は、商社の多くが抱えている、レガシーシステムの問題について取り上げました。商社がレガシーシステムから脱却し、これからのデジタル時代に適応するためには、ERPの活用が不可欠です。適切な投資と戦略的な導入を通じて、商社は持続可能な成長を遂げることができるでしょう。
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