今月の用語解説「グループウェア 」

現在日本の企業においてグループウェア導入率が9割近くあり、多くの企業で利用されています。しかし近年では、DXの推進やリモートワーク、働き方の多様化、コミュニケーションの主体がテキスト文字から動画へのシフトなどもあり、グループウェアを見直す企業もかなり増えています。またグループウェアはその中で完結するよりもAPIやBOTなどを活用したERP連携の話も企業のハイパーオートメーション化の推進においては重要な役割を担う可能性もあり、この機会にグループウェアを再検討してもよいのではないでしょうか。

そもそもグループウェアといっても電子メールとスケジューラーだけしか使っていない企業も割と多いように思えます。今回はグループウェアを再度確認いただき、業務改善のヒントになればと考え、グループウェアを解説します。

グループウェア とは

グループウェア(Groupware、Collaborative softwareとも言う)とは、企業などの組織に所属する人たちのコミュニケーションを円滑にし、業務の効率化を促進するためのソフトウェアです。

例をあげるとわかりやすいのですが、Googleの「Google Workspace」やMicrosoftの「Microsoft 365」、サイボウズの「サイボウズ Office」などが代表的です。

企業の仕事の中には、社内のメンバー複数人で1つのプロジェクトや業務を進めることが少なくありません。そうなると様々な情報の共有が必要となります。グループウェアではこのような業務における情報共有、コミュニケーションを円滑にする仕組みが多く備わっています。

例えば、以下のような機能です。

  • スケジュール管理
  • ファイル、書類共有
  • 社内の設備予約
  • メンバーの連絡先一覧
  • メール
  • チャット
  • ビデオ会議

グループウェアも日々進化していますのでできるようになる機能も増えてきていますがこれらは私達の仕事において必須と言えますね。

グループウェアの歴史

もともとグループウェアは、1960年代に最初のシステムが出来上がったと言われています。NLS(oN-Line System)と呼ばれ、GUIのコンセプトや情報共有の仕組みを備えた当時画期的なものだったようです。

そこから1996年にIBMのLotus Notesによって今のグループウェアという仕組みが大きく拡大していきます。この頃から、ビジネスの現場ではPCで作業をすることが主流になってきたため、社内の情報を共有しながら仕事を進めていくという考え方が浸透していきます。基本的には文書の管理と共有がメインの機能でしたがLotus Notesでは管理と検索の機能が優れており、主に大企業が導入を進めていきました。

そして2010年代にクラウドサービスの普及に乗り、グループウェアもSaaS化していきました。今のGoogle WorkspaceやMicrosoft 365、サイボウズ Officeはすべてクラウドサービスとして提供されています。クラウドサービスは初期費用を大きくかけることなく、使った分の費用が発生するという仕組みのため大企業だけでなく中小企業にもシステムが浸透する用になり一気に市場に普及していきました。

グループウェアのメリット・デメリット

使いこなすととても便利なグループウェアですが、メリットとデメリットもあります。

まずメリットですが以下です。

  • 情報共有・業務連絡の効率化
  • 多様な働き方に対応できる(リモートワークも)

グループウェアで情報共有の時間と手間を削減できます。企業で決まった場所にどういう書類や資料を格納していくか、というルールを決めてそれを推進していくことで重要な資料がどこにいったかわからない、という状況は発生しなくなります。

また特にクラウドサービスの場合は別のPCやスマートフォンなどからも確認ができますので、グループウェアを利用するメンバーの場所に関わらず利用することができます。

一方、デメリットについては以下になります。

  • 部門を超えたコミュニケーションに適していない
  • 導入には費用がかかる
  • 活用を促す教育・サポートが必要

グループウェアでチャットなどを使ってコミュニケーションを取る場合、管理側の許可が必要になるため、いわゆるチャットツールのように柔軟にコミュニケーションを取るということがグループウェアだけでは難しいようです。

その他、導入における費用や定着のためのサポートや研修などを用意するというコストも掛かるため、会社としても金銭的・人的なコストをある程度投資することが重要です。

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