今月もGRANDITやクラウドERPをご検討の皆様にERP関連の用語解説をいたします。参考になれば幸いです。
企業や組織で利用するシステムは常に利用できる状態でなければいけません。そうでなければ事業継続が困難になってしまうことがあります。それは災害などの緊急事態が発生したときも同様です。
今回はそんなときに必要な「BCP」について解説していきます。
BCP(事業継続計画)とは
BCPとは、Business Continuity Plan(事業継続計画)の頭文字から取られた言葉です。災害やテロなどの緊急事態において、企業や団体が事業を継続するために行う計画のことをいいます。
企業は自社のサービスを提供し商売をしているため、緊急事態になるとサービス提供ができなくなることが考えられます。そういった状況を最小限に抑え、事業資産の損害を最小限にしながら事業継続や早期復旧を可能にする必要があります。
予測できないのが緊急事態ですので、BCPを準備することで顧客の信頼に加えて市場や株主の信頼も得ることに繋がります。
内閣府の令和元年度のBCPに関する調査によると、大企業の約7割、中堅企業の3割強がBCPを策定しているということでした。インパクトが大きい大企業は策定企業が多いですがまだまだBCPがない企業もあるということがわかります。
BCPを策定・運用するためには、まずBCPの基本方針を決めること、そして運用体制を作ることが必要です。
この2つができたら継続運用のサイクルを回していき緊急事態が発生した際にBCPに沿って対応を行うようにするという流れです。
もう少し細かくBCPのステップを見ていきます。
BCPのステップ
BCPには具体的な手順があります。
まずはBCP策定の目的を設定することです。先程の基本方針とも同じですが、何を守るべきなのかを設定します。
次に、緊急時に想定されるリスクと重要な業務を洗い出します。その後、取り上げたリスクに優先順位をつけていき、最後に具体策として体制や運用フローを作っていくという流れになります。
ERPにおけるBCP
ERPに限定した場合もBCPの考え方を必要とするケースがあります。
それは、自社でサーバやシステムを管理している場合が顕著です。すべて自社の責任とコストで対応することになるため、BCP対策も1から策定しておかないと緊急時の対応ができない状態になります。
一方で、SaaS(クラウド型サービス)のERPの場合は、緊急時のサービス継続はSaaSサービスを提供する企業が実施しているため、自社でBCPの対応を行う部分は少なくなります。
こういった観点からも、SaaSのクラウドERPの検討材料の1つになります。
最後に
今回は、BCPについての解説をしてきました。ERPに特定して取り上げましたが、事業継続に必要なのはERPが関係する部分だけではありません。自社の業務など広い範囲においての事業継続という観点でも考えてみるのがいいのではないでしょうか。
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〜以下、プロフィール〜
南波真之(なんばさねゆき)
新卒でWordPressのトップ企業に入社し営業、マーケティング、ディレクションを経験、その後SaaSサービスを開発、提供する会社にてパートナーセールスを行いながらWeb、営業、マーケティング、SaaSなどの情報発信を続けている。