「捺印廃止から始まるペーパーレスの本当の改革を考える」(吉政創成:吉政忠志氏)

今年の10月に河野大臣が「行政手続きの99.247%で押印廃止」という発言をされた。この意見とそのあとの言動については賛否の意見が出ていた。その賛否の意見について私は触れないが、原則ともいえる高い割合での押印廃止を宣言されたことに意味があると思っている。

やはり政府の大臣が宣言されたことで、その波及効果が出ている。自治体や企業においても押印廃止の動きが出ただけでなく、捺印という意味を改めて考える良いきっかけになったのではないだろうか。

企業においては、単純にワークフローを導入して、電子決済を行うというシンプルな押印廃止でもよいと思うし、同時に書類をPDF化して、電子決済+ペーパーレス化を推進するのでもよいと思う。さらには、PDFのような電子化を含めた書類という概念を外した本当の意味でのペーパーレス化を推進するのでもよい。個人的にはできるところから始めればよいと思う。但し、私はやった分だけ成果が出ると思っている。

私はいろいろな会社のマーケティングや経営についてアドバイスをしているが、若い経営者による新しい会社の経営スタイルはかなりユニークなことがある。特に就職した経験がなく、学生からいきなり起業して拡大してしまうようなケースなどは、一般的な会社の概念がなく、業務を効率的に処理するための独自の仕組みができやすいのである。この独自の仕組みが正しいかどうかは、その会社が今後も拡大を続ければ、成功したということだと思う。

そういう会社にはそもそも稟議や各種申請書というものが存在しないことがある。最初から完全ペーパーレスなのである。Webベースのシステムに直接入力して、上長承認により完了という感じである。これはとてもスピーディーなので、管理コストのオーバーヘッドがほぼ発生しないのである。そして、創業10年を超える私の会社はアルバイトを含めた14名という小企業である。この小企業がニュースになるような大きな仕事(※詳しくは会社のWeb を参照)をしたり、競合企業の1/3~1/2の金額で提供しているにもかかわらず、かなり高い利益を獲得出来たりしている。その背景にあるのは業務を実行する際の社内工数がかなり少ないからであると思う。社内では完全分業制で一つの業務を複数のチームでこなしている。しかし会社の中に依頼書や申請書の様なものは一切存在していない。それゆえに業務実行が軽くて速い。また、私が代表を務めている他の法人の電子承認のルールには「3日以内に回答をしないものは議長委任とする。イイネを押したら承認。ヨクナイネを押したら非承認。」という独自ルールがある。これにより、理事会決済も凡そ1日2日で決済される。理事の過半数が賛同することで決議されるので、かなりスピーディーな決済である。このような話をすると多くの人たちは「小さい会社だからできるんでしょ。」と思うのだろう。小さい会社や新しい会社の方が実行しやすいのは事実である。

しかし、企業競争力においては効率的に収益を獲得できた方が勝ち残る。例えば、申請書でも稟議でも早く決済ができるだけで、社員の待ち時間が減るので企業活動は活性化する。それにより収益体質になったりするのだ。

私の会社にも様々なお客様がいます。セミナーの社内承認を得るのに、2日程度でできる会社もあれば2週間もかかる会社もある。会社の公式Facebookに投稿する内容を社内稟議で承認する会社もあれば、事後報告で済ませる会社もある。但し、成果を残す会社はスピーディーな会社である。

今の企業内の仕組みは紙を基準にしたものばかりである。これらを一度捨てて、ゼロベースに考えてみるのはいかがだろうか。そんなに簡単にいかないかもしれないが、私はその実現に一石を投じるのがRPAではないかと思っている。

RPAを活用すればするほど、人間が介するタスクが減っていく。つまり処理がスピーディーになっていくのだ。そして、そのうちに気が付くはずだ、今まで判断を要していたこの決済ステップ自体がいらなかったということに。今のコロナ過で企業活動が制限されて、最小限のステップで運営したことで、不要な業務も見えてきたはずだ。あった方がいい決済ステップは無くてもいいステップの可能性が多い。 コロナ禍の下でRPAが普及するこの時代。もう一度、考え直してみてはどうか。

さて、RPAの導入をお考えの方がいれば、早期から自社導入を行い知見、経験が蓄積されている日商エレクトロニクスにお問い合わせをしてみてはいかがだろうか。システムを基盤にした業務改革は同社の十八番であり、特にERPに絡めた改革においては商社、IT企業の分野で特に強い。興味がある方は、以下のページをぜひ見てみてほしい。
日商エレクトロニクス ERP連携RPA紹介ページ https://erp-jirei.jp/rpa_jirei


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