先日、クラウドの世界シェアが発表された。結果はやはりという感じで、市場全体は大きく伸び、AWSはキープというかやや微減でAzureが成長率を落とすことなく、シェアを伸ばし、AWSは33%の市場シェアでAzureは22%となった。もう数年たつと両社はほぼ並ぶのは単純計算でも容易に想像できると思う。
引用元:As Quarterly Cloud Spending Jumps to Over $50B, Microsoft Looms Larger in Amazon’s Rear Mirror
サラリーマン時代、10年以上もマイクロソフトと戦ってきた身とすればやはり来たかという思いがある。サラリーマン時代はノベルのNetWare、Turbolinux、SuSe Linuxのマーケティングを担当してきて、マイクロソフトに負け続けてきたわけである。その理由は様々ではあるが、一番大きいのはアプリケーションの対応数だと思う。いつの時代もお客様は別にOSを使いたいわけではなく、OS上で提供されるアプリケーションの機能やサービスを利用したいのである。
マイクロソフトと戦った時代から20年が経ち、今でも法人向けのアプリケーションの対応数はWindowsが一番だと思う。AWSの上でも当然Windows Server OSは稼働する。しかし、マイクロソフトが提供するディレクトリーサービスなどの付帯サービス等やAzure優遇施策などを考えると、業務アプリを使うならAzureを選ぶのが自然だと思う。以前もWindows Server 2000のサポート終了の時もAzure上のWindows Server 2000だけはサポート延長措置が取られていた。企業の業務システムにおいてはできれば、OSも超長期のサポートが好ましいのだ。
それゆえに、遅れて普及が始まった業務システムのクラウド化においてはAzureを選択する企業が多く、結果的にAWS微減でAzure増加という結果になっている。
さて、業務システムのクラウド化であるが、市場データがなくて恐縮だが、フルスクラッチの案件が年々減ってきているような印象がある。その背景にあるのが時代の変化が速いことによって、システム投資の回収期間が早まっていることにある。結果的に、フルスクラッチではなく、。自社が求める機能を満たすソフトウェアをカスタマイズして使うことが多いように思える。同業の方もきっと同じように感じているはずだ。
実際、カスタマイズが多いことを望むお客様は一社もなく、少ない方がよいのに越したことはないのだ。そういう意味では、以前書いたコラム「国内と世界のERP市場シェアは混沌。利用者に合わせて多種多様なERPが選ばれる時代へ] 」でも記載されているが、今後は各業種に強い業種特化型の業務ソリューションが強く、迅速な処理が求められているので選択肢としてはERPがやはり強い。短期間で経理処理や在庫処理などをしてほしいのは当然のことだ。そして、BCPやパンデミックな感染症のことを考えると、オンプレミスではなくクラウドのERPが強いということになる。
各業種に強いERPは様々あるとは思うが、商社、IT会社に強いクラウドERPとしては、このコラムを掲載いただいている日商エレクトロニクスが提供するGRANDITをあげたい。日商エレクトロニクスは商社の系列会社でありIT会社である。つまり、特に商社、IT会社の業務と基幹システム、ベストプラクティスに精通しているので面白い提案をもらえるはずだし、良いクラウドERPを構築・運営してくれるはずだ。興味がある方は、以下のクラウドERPのページをご覧の上、一度お問い合わせしてみてはどうだろうか。