先日、大手人材派遣会社ヒューマンリソシアが、RPAユーザ約1500社にアンケート調査をした結果を発表した。その内容が面白かったので、少し紹介してみる。
調査データによると、RPAを今後拡大活用していく企業は92%とのことだった。
引用元:https://www.athuman.com/news/2020/200109_hr_rpa_report/
語弊を恐れずに解説すれば、私は業務システムにおいてはRPAの延長線上にAIがあると考えている。あえて説明するまでもないのだが、AIやRPAはある特定の業務においては、ミスもなく、疲れることもなく、残業時間規制もなく、高速処理ができる優秀な労働力なのである。経営層から見るとこの労働力を採用しないはずがないのである。そう考えると、まだ始まったばかりのRPAは今後まだまだ拡大路線なのである。
一方、RPAやAIは魔法の箱ではない。クラウドやパッケージでお金を払えば、すぐに使えるわけではないのである。今、業務をしている社員の頭の中にある業務ノウハウをRPA化というかAI化していく必要があるので、すぐに全面RPA化とはならないのである。
ただ、決断が速い会社は本当に早い。世界的な金融機関であるゴールドマンサックス証券のトレーダーが600名から2名に削減され、代わりにソフトウェアでできたトレーディングロボットを大量に導入したのだ。詳細は以下を見てほしい。
As Goldman Embraces Automation, Even the Masters of the Universe Are Threatened
この判断の速さは、投資対効果が歴然としていて、即断しなければならない事情があったのだと考える。個人的な推測になるが、RPAでもAIでもしっかりメンテナンスをすれば、成長はとても速いのである。早めに実践して、ノウハウを積めば積むほど、RPAもAIも賢くなるのである。
そう考えると、すぐに導入プロジェクトを始めた方がいいというのが私の考えだ。しかし、今まで、RPAやAIを導入してこなかった企業がいきなり、自社単独で導入して成功するかと言えば、なかなか難しいと考える。それゆえに、経験豊富な業者と組んで、プロジェクトを進めるのが良いと考えるのである。
私がお勧めするRPA業者の選択方法をお伝えする。それは自社で導入しているかどうかだ。
自社で導入するということは、構築側も運営側も利用側も全部社内で経験しているので、業者のノウハウもあり、お客様としてのノウハウもあるので、かゆいところに手が届く、構築と運営ができるのである。
このコラムを連載いただいている日商エレクトロニクスでは先駆者としてRPAの自社導入にも取り組んでおり、経営企画部、財務経理部、人事総務部の3部門でRPAをGRANDITE連携で導入し、ROI 590%と770万円のリターンを実現している。そして成功事例の分析資料も以下のセミナーレポート内で公開している。興味がある方は是非ダウンロードしてみてはいかがだろうか。
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