ロボットによる業務自動化(RPA)が技術の進歩を促進していることはみなさんご存じのとおりです。スループット率の向上、手順の遵守、時間短縮、などのメリットを求めてRPAを採用する企業が増えています。
2025年までに、世の企業はRPAによって5兆ドルから7兆ドルの節約ができるだろう予想されています。これは、RPAを適切な業務と組み合わせることで、時間とコストを大幅に削減できるためです。それでもなお、自動化できるチャンスの半分が見逃され続けると予想されています。なぜ企業はRPAの導入を躊躇しているのでしょうか?
これだけのメリットがあるのに、なぜ企業がRPAの機会を逃すのか。一見すると意味がわかりません。下のグラフは、企業がRPAを導入しない理由の上位7つを示したものです。RPAを導入しない主な理由は、会社の最も基本的なプロセスを理解していないことです。
最も重要な検討事項は何か
インテリジェントオートメーションは、大なり小なり組織のビジネスモデルを変革し、変化を加速させる能力を持っています。最も重要な検討事項は戦略です。コスト削減に対処するためにインテリジェントオートメーションを使用することができます。しかし、より広範な戦略ツールとしてインテリジェントオートメーションを使用すれば、さらに多くの成果を得ることができます。
自動化に適した業務を確実に選択するために、以下のチェックリストを用いてRPAに適した作業を見極めましょう。
RPAのチェックリスト
- その作業は人の判断ではなく、ルールに基づいた決断に従っている
- その作業は人為的なミスが発生しやすいルーティンである
- その作業は明確な指示に従っている
- 入力データがある場合、それはデジタル化されているか、OCRのような方法を使うことができる
検討すべきそのほかの作業
- その作業は複雑ではないが、作業量が多い
- その作業にはデータ操作が含まれている
- その作業はエラーが起きやすい、あるいはエラー時の影響がとても大きい
- その作業は年中無休である
RPAを業務に導入する前に、新たに導入するロボットの作業力の効果を十分に検討したことがありますか? これらの質問に答えることで、RPAを最大限に活用し、投資利益率を上げることができます。これらの質問のうち見落とされているものがある場合、それはみなさんのビジネスにとって大惨事となる兆しがあります。
- このRPAプロジェクトのために組織全体でビジネス主導のビジョンが定義されているか?
- システム構築が組織全体に周知されているか?
- その作業はRPAに最適な候補として選択されているか?
- 投資利益率(ROI)はどのくらいか?
- 組織はいつROIを実現するのか?
- 選択された作業は適切に文書化され、完全に最適化されているか?
- 自動化された作業は、ビジョンと希望する価値に合致しているか?
- 成功を測定するための重要経営指標(KPI)は定義されているか?
- 新しいRPAシステムを管理するために誰がトレーニングを受けるのか?
- 新しいRPAシステムへのアクセス権は誰が持つか?
- このRPAは企業の基礎となるアーキテクチャやインフラと互換性があるか?
- このRPAシステムは今後登場する技術とうまく統合できるか?
- ナレッジマネジメントによる知見は蓄積されるか?
- セキュリティやセキュリティ違反は考慮されているか?
- このロボットが故障した場合のフォールバック計画はあるか?どのように保証されているか?
- このロボットが現在のビジネスの要求に沿ったものであることを確認するために、どのくらいの頻度でロボットを評価するか? もっと簡単な方法はあるか?
RPAを適切に行うことは難しく、業界の専門家によると自動化のチャンスの半分が、計画が不正確なために見過ごされているとのことです。手動のプロセスアセスメントはRPA前にプロセスを発見するのための一般的なアプローチですが、もっと良い方法があります。ヒント:プロセスインテリジェンス
プロセスインテリジェンスとRPAを組み合わせると…
- 準備の段階でのRPAの実施に適した作業を特定できる
- 効率的で自動化されたエンドツーエンドの業務を監視、構築、制御できる。多数のバックエンドシステムを管理、制御する簡単な方法がある。
- 作業ミスや非効率を減らし、確実に成果を出せる
- RPAパフォーマンスのモニタリングと分析を行い、実装後の段階でRPAの継続的な改善を促進できる
無料の電子書籍『Robotic Process Automation: Understanding the “Future of Work” And Transforming Your Business』は、全社的なRPAの導入を成功させるためのベストプラクティスを紹介しています。
今すぐダウンロードして次のことを学んでみましょう。
- なぜRPAが業界全体で顕著なトレンドとなっているのか
- なぜRPA投資を最大限に活用するためにプロセスインテリジェンスを活用すべきなのか
- RPAの導入を成功させるためには、主にどのようなハードルに注目すべきか、そしてどのようにそれらのハードルを克服するべきか。それを知るための適切な質問
- RPAに適した作業の見極め方
- 実装前の課題を克服するためのヒント
- 継続的な改善のための結果の評価方法と、ポジティブな結果を出すためのモニタリング
RPAの導入についてご検討をされている方は、このコラムを掲載いただいている日商エレクトロニクスにお問い合わせいただければ幸いです。
参考ブログ
本コラムはこちらのブログを参考に執筆者の見解でまとめたものです。Abby社の公式見解ではありませんのでご注意ください。