ロボットが労働者に取って代わり、みなさんの仕事をなくしてしまうかもしれないという懸念が高まっていますが、実は新しいデジタル労働力が仕事を大幅に強化し、現代の職場を積極的に変えることができる方法が多数あります。倫理的で責任ある自動化には、従業員が仕事に積極的に参加し、生産性を高め、みんなが幸せになる職場環境を作り出す力があります。
ロボットによる業務自動化(RPA)はソフトウェアロボット、あるいは新しい「デジタル労働力」とも呼ばれ、事務的で、反復的で、時には平凡な仕事を自動化し、従業員が新しい有意義な方法で職務を再構成できるようにします。これらの新しいデジタル労働者には主に次の利点があります。
- より高いレベルの戦略的、創造的、社会的な作業のために、時間とリソースを解放する
- 生産性とアウトプットの全体的なレベルを高める
- 従業員のエンゲージメントを向上させる
- 従業員の満足度を向上させる
デジタル労働力は、雇用主が競争力のある人材を採用し、雇用し続ける際に極めて重要な役割を果たします。最高の人材を惹き付けて維持することは、基本的には、彼らが仕事をする場所に満足し、仕事に没頭する職場環境を作り出すことができるかどうかに帰着します。通常、多くの従業員は反復的なルーチンワークに満足しないため、そのような職務を自動化することで、従業員はより魅力的で関連性があり、充実した作業に集中することができます。これらの作業には従業員も没頭して働き続けやすくなります。
ここABBYYでは先日、オフィス労働者の主な不満の原因を見つけるために調査研究を実施しました。最恐のオフィス作業として列挙されたのは、会議の参加、長いドキュメントのレビュー、データ入力でした。AIやRPAを導入している企業は、日常的で反復的な仕事を効率的に引き継ぐことができるインテリジェントなシステムやソフトウェアロボットを作成しています。これらの新しいデジタル同僚は私たちの代わりに会議に参加することはできませんが、データの入力、タイムトラッキング、電子ファイリングといった、よく恐れられている職務は完全に自動化し、より高い効率と精度で実行してくれます。
ABBYYがスポンサーしている新しくリリースされたIDCのグローバル調査では、未来の作業は人間と機械のコラボレーションによって特徴づけられることが確認されました。この調査は、デジタル労働者の貢献が今後2年間で50%以上増加することを示しています。IDCは、米国、カナダ、英国、ドイツ、フランス、オーストラリアの企業の500人の上級管理職と意思決定者を調査しました。この調査では、企業の半数が職場にロボットを導入していることがわかりました。これらの企業の3分の1は、すでにチームに常勤のロボットを置いています。デジタル同僚と一緒に働く従業員の姿は、すぐに新しい基準となりつつあります。
多種多様な産業において、ロボットが最終的に多くの人間の仕事を引き継いでしまうことが懸念されています。ただしIDCの調査によると、実はデジタル労働者は仕事を改善し、職場での従業員のエンゲージメントを高めています。この調査によると、デジタル労働者を導入した企業の40%で、従業員と顧客の満足度が大幅に向上しています。
新しいデジタル労働力の統合とは、人間対機械ではなく、人間と機械が連携して働くことです。RPAとAIを効果的かつ責任を持って展開すれば、多くの手作業や退屈で面倒な職務を自動化し、ジョブを置き換えるのではなく強化し、より価値の高い活動のためにリソースを解放し、最終的にはより魅力的で充実した労働力の作成につながるのです。
本コラム(https://blog.abbyy.com/meet-your-new-digital-co-worker-how-artificial-intelligence-is-transforming-the-modern-workplace/)は独自の見解で意訳したものであり、原作者の意図を完全に表したものではありません。予めご了承ください。
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このコラムを連載いただいている日商エレクトロニクスでは先駆者としてRPAの自社導入にも取り組んでおり、経営企画部、財務経理部、人事総務部の3部門でRPAをGRANDITE連携で導入し、ROI 590%と770万円のリターンを実現しています。そして成功事例の分析資料も以下のセミナーレポート内で公開しています。興味がある方は是非ダウンロードください。こちらにはガイドライン的なものも書かれています。
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