自動プロセスディスカバリーでRPAの導入を成功に導く

ビジネスプロセスディスカバリー、あるいは単にプロセスディスカバリーとは、組織の既存のビジネスプロセスを定義、マッピング、分析するために使用されるツールやテクニックの総称です。これはビジネスプロセス管理(BPM)イニシアチブとRPAの導入を成功させるための、重要な要素となっています。

最新の技術業界用語である「プロセスインテリジェンス(PI)」は、組織がプロセスディスカバリー、プロセス分析、そして継続的なプロセス改善に取り組む方法を本当に驚くほど変化させています。

プロセスインテリジェンスによって組織のビジネスプロセスの現在の状態をディスカバリーすると、プロセスを改善するための基準値が分かり、改善のために取り組むべき主要な問題領域を特定できるので、RPAの導入前に当て推量をすることが無くなります。従来のプロセスディスカバリーツールや手法はほとんど手作業でしたが、高度なAIを利用し、ビジネスインテリジェンス(BI)やビジネス分析ツールで既に収集・利用しているデータの一部を使用すれば、プロセスリーダーは自動化をする前のプロセスの評価やディスカバリーを大幅に改善することができます。

これを説明する日常的な例えを挙げてみましょう。自動車のタイヤの空気圧が低いことが示されているのに、それがどのタイヤなのかが不明だったり、各タイヤの空気圧の量が不明だったりすると、どのタイヤに空気を入れるべきなのかが分かりません。それを判断するには、車から降りて各タイヤの空気圧を手動で確かめるしかありません。組織はRPAを展開する前に、自動化の恩恵を受けられる分野の特定に数か月を費やすことがあります。さて、みなさんの自動車が空気圧の低いタイヤを正確に教えてくれたとしても、すべてのタイヤの点検に時間を費やすでしょうか。つまり、組織が新しいRPA計画の導入を開始する前に、すべてのビジネスプロセスを完全に理解して、どれがプロセス自動化から最も恩恵を受けるのかとその理由をすばやく簡単に特定することが重要なのです。

プロセスインテリジェンスを使えば、プロセスを完全に可視化し、すべてのプロセス実行シナリオを識別、調査、理解するために必要な時間を大幅に削減することができます。PIは新しいRPAを展開した後の数週間で出てくることになる問題を自動的に発見します。これにより、みなさんが常に想像しているような完璧な導入を実現することができます。

また、プロセスインテリジェンスは、どのプロセスが効率的に処理されているか、どのようにプロセスが流れているか、どこでプロセスを改善する必要があるか、そしてどのように問題のある領域を修正するかを即座にハイライトするため、ビジネスプロセスがどのように運用されているかを当て推量せずに済みます。

RPAと一緒にプロセスインテリジェンスを展開できる組織は、どの領域を自動化するかについての心配をする必要がなくなります。洗練されたPIソリューションにより、プロセスを改善する際の試行錯誤、失敗、当て推量が無くなります。プロセスの知識があり根本原因を理解していれば、経営陣はRPAの展開を改善する機会を見逃すことができなくなります。プロセスインテリジェンスは、プロセスの謎を迅速に発見してすぐに結果を提供するため、従業員は効果的な改善を行うために迅速に行動することができます。

今日、この洗練された技術を使用してプロセスを特定し、分解するために、企業はAIを搭載したABBYY Timelineプラットフォーム以外に目を向ける必要はありません。問題領域を特定するためにTimelineでは数分かかるでしょう。従来の方法では、このようなプロセスの分析結果を得るのはほぼ不可能でしたし、たとえ似たようなことができたとしても、レポートを準備するために数か月かかりました。これを待っている間にもビジネス環境は大幅に変化してしまうため、この手法では問題が発生します。しかし、ABBYY Timelineが提供する新機能により、企業は急速に変化するビジネス環境においてビジネスに不可欠な改善を行う際に長く待つ必要がなくなります。

RPAは「ビジネスの未来」かもしれませんが、ABBYY Timelineは組織が自動化のために現状のプロセスの実行や計画を明らかにする際の「真のゲームチェンジャー」です。Timelineによる分析を実際に見れば、みなさんも不思議に思うことでしょう。「なぜ、機能しない古く偏った主観的な方法に頼る人がいるのだろうか?」と。

本コラムは「https://blog.abbyy.com/driving-successful-rpa-implementation-with-automated-process-discovery/」を独自の見解で意訳したものであり、原作者の意図を完全に表したものではありません。予めご了承ください。

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このコラムを連載いただいている日商エレクトロニクスでは先駆者としてRPAの自社導入にも取り組んでおり、経営企画部、財務経理部、人事総務部の3部門でRPAをGRANDITE連携で導入し、ROI 590%と770万円のリターンを実現しています。そして成功事例の分析資料も以下のセミナーレポート内で公開しています。興味がある方は是非ダウンロードください。こちらにはガイドライン的なものも書かれています。

【レポート】ERP勉強会 次世代ERPに求められる条件
https://erp-jirei.jp/2018/03/23/semi-35/

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